3交代制という看護師の勤務体制を考える

24時間体制で働かなければならない病棟では、日勤と夜勤に分けてシフトを組む2交代制を導入していることが多い。
しかし、2交代制だと夜勤での勤務時間が10時間を超えてしまい注意力が散漫になってしまうという恐れから、日勤、準夜勤、深夜勤の3パターンのシフトがある3交代制を取り入れている病院もある。

若手の看護師からは、深夜手当が多く付き、3交代制に比べてゆっくりと休日を過ごせる2交代制の方が支持を集めているようだ。
しかし、将来的に3交代制が主流になるケースに備えて、3交代制についての理解も深めておいた方が良いだろう。
実際に、2交代制から3交代制へとシフトしている病棟が増えてきているという話もよく耳にする。

3交代制が注目を集めるようになったのは、日本政府による働き方改革が進められたからだ。
これは看護業界に限った話ではないが、働き方改革では時間外労働に上限が設けられる。
看護師は特に時間外労働が多い職種であるが、2交代制では夜勤が長時間になることもあり、残業時間の増加は免れない。
しかし、3交代制なら24時間体制の病棟でも、3パターンのシフトで8時間ごとに勤務を分けられるので、2交代制よりも残業時間を削減することができるだろう。

3パターンのシフトに慣れることは大変だが、3交代制は現代で求められている働き方に適した勤務体制だと言えるだどう。
それゆえに、今後は3交代制を導入する病院が多くなるのではないかと予想される。
ただし、3交代制には勤務間インターバルが短いという難点もある。
働き方改革が各業界で進む中、2交代制であれ3交代制であれ、看護業界における勤務体制には課題が多く残っているということを忘れてはいけない。